議会報告

12月議会 支えあう思いやりのまちづくり・安全安心なまちづくり
[2012-12-17]

<支え合う思いやりのまちづくり>

いじめのない社会について
いじめの苦しさから抜け出そうと自らの命を絶つ子どもが後を絶ちません。滋賀県大津市で起きた中学2年生のいじめ自殺事件は、警察捜査が入る異例の展開を見せています。
 先日、公明党市議団は、市に対して、いじめ防止対策の強化を求める要望書を提出し、市長と意見交換をしました。要望項目は、1、社会全体でいじめを発生させない環境の確立を進めること、2、本市のいじめ問題の対応について、市民、児童・生徒、保護者への周知を図ること、3、校長が中心となり学校全体でいじめの兆候を早期に発見できる体制を構築すること、4、思いやりなど豊かな人間性をはぐくむ道徳教育を推進すること、5、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを拡充すること、6、いじめ問題への指導を行う学校への教員の配置や教職員の研修を行うこと、7、被害者の保護、加害者への措置、両者の心のケアと再発防止策の拡充を行うこと、8、第三者的立場からいじめ問題を解決する組織、学校を支援する外部専門家を活用した支援チームを設置し、初動調査から関与すること、9、教育委員会、学校、被害者の保護者が情報を共有できる体制を構築することの9項目です。
【質問】①今年度実施した校内での具体的な取り組みは?
    ②いじめは悪であると認識させる取り組みは?
    ③いじめ問題に対する教職員の研修は?
    ④学校全体でいじめの兆候を早期に発見できる体制は?
    ⑤社会全体でいじめを発生させない環境づくりの取り組みは? 
 最後に、社会全体、市を挙げていじめをなくすためいじめ防止条例制定を提案します。ご見解をお聞きします。
【答弁】
①いじめをなくすためには、子どもたちに思いやりの気持ちや生命を尊重する心をはぐくむことが何よりも重要です。
 本年度から赤ちゃんの力プロジェクトを全小・中学校で実施をし、生きることの尊さ、また、感謝の気持ち、これらをはぐくむ取り組みを進めています。
 加えて、認知症の方々の実態を学ぶ認知症サポーター養成講座についても、昨年度から実施をしまして、人権を尊重することの大切さを実感させる体験的な学習活動を展開しているところです。
 そのほか、児童会が主体となって全児童がいじめ防止標語を作成し、いじめに対する問題意識をはぐくむ事例や、また言葉のTPO運動を推進し、他者を傷つけないコミュニケーションの定着に取り組んでいる事例等、各校が特色ある実践を進めているところです。
②多くの子どもたちはいじめは悪いことという認識を持っていますが、自らの言動が他者を傷つけてしまったり、それらの自覚が不足していたり、またいじめをやめさせる行動が起こせなかったりする、こういう実態があります。
 ロールプレイを通して被害者と加害者だけでなく、傍観者という立場があることに気づき、自己の行動を考える中で、いじめを受けている友を助けようとする心情をはぐくむ授業を展開し、効果を上げている学校があることから、今後、これらの事例を紹介するなど、道徳教育の一層の充実を図ってまいりたいと考えています。
③「教育は人なり」の言葉がありますが、いじめ防止についても教師の観察力、対応力、そして指導力の向上は必須です。近年、若手教員が増加している背景を受けて、本市では初任者の段階からいじめへの実践的な対応力を高める研修を実施してまいりました。
 現在、指導課では、研修体系の再構築に着手をしておりますが、いじめの未然防止について、あるいはいじめが実際に起こった場合の具体的な対応や支援のあり方について、教師のライフステージに応じた研修を位置づけ、実施してまいりたいと考えています。
④いじめの早期発見のためには、子どもと教師の信頼関係の構築、教師同士の情報共有の徹底が不可欠です。子どもが相談相手を選ぶことができる選択型の面談や、臨床心理士の専門家であるスクールカウンセラーによる全生徒への面接等、子どもの状況を把握するための取り組みのほか、教育相談部会や生活指導部会にスクールカウンセラーが参加をして、専門的な知見を加えた情報共有に取り組んでいる事例等があります。
 さらに、12月より本市独自のいじめ実態把握調査を定期的に実施することとしています。これは、早期発見、早期解決を徹底し、家庭や地域、関係機関との情報連携や行動連携を図るとともに、教育相談センターやスクールソーシャルワーカーを含めた教育委員会からの支援体制を強化し、いじめの未然防止を図る組織的な取り組みを推進することを目的とするものです。
 今後とも、本調査や東京都が実施するふれあい月間調査等を活用し、適切な実態把握と対応を進めてまいりたいと考えています。
⑤いじめ問題の解決のためには、保護者や地域等、社会全体で子どもを見守る体制を確立することが求められております。本市では、平成20年4月に「いじめをなくすために」と題したリーフレットを作成し、全児童・生徒及び家庭に毎年配布してまいりましたが、大津市の事件を受け、本年9月に全児童・生徒、保護者、地域、関係機関に向けて緊急メッセージを発信しました。
 今後、これらの資料やメッセージを日常の教育活動において活用するとともに、健全育成委員会と教育委員会とが協働して実施をします「私の体験・主張発表会」や、生命の大切さを市民の方々とともに考える「命の教育フォーラム」等において、いじめ問題を内容として設定するなど、草の根的な啓発活動を進めてまいりたいと考えています。

いじめ防止条例の制定についてですが、
期待される効果として、社会全体でいじめ問題に取り組む、そういう機運を醸成できることなどを挙げることができます反面、理念条例となることから、形骸化のおそれも捨て切れません。実効性のある条例とするためにも、可児市等の先行事例を十分研究するとともに、まずはこれまでご答弁してきた取り組みを一層充実させることによって、市民の方々の問題意識をはぐくみ、社会総がかりでいじめ問題の解決に当たる基盤づくりを進めていきたい、このように考えています。

<認知症になっても安心して暮らせる施策について>
【質問】
①基本チェックリストについて
返信いただいていない方の中に認知症の高齢者がいないかを危惧します。
返送されない方のフォローをどのようにしていますか。現状及び今後の対応について
②医療と介護の連携については、地域包括支援センター、在宅介護支援センターなど関係機関との連携、ネットワーク体制の強化が重要です。現状及び今後の対応について
③広く市民に支え合いの社会構築に向けての方策について


<安全・安心のまちづくり>

【質問】
震災対策用井戸について
①平常時の使用状況は?
②その井戸は飲料用として使用できるのか?
給水所について
①東京都水道局所有の給水所の対応できる容量、何日、何人分の対応ができるのか?
②ライフラインの確保に向けてはどのぐらいの日にちを想定しているのか?

<活気あるまち・緑のまちづくり・文化芸術の振興について>

本市には、社団法人東京都建築士事務所協会による東京建築賞最優秀賞を受賞した郷土博物館があり、市内在住・在勤の現在活躍中の清瀬美術家懇話会会員の方々の作品の展示や多摩北部5市美術家展、そして著名な芸術家による特別展が開催されています。
 また、「見て、触れて、体験して、さらに新たな市民文化を創造していこう」とする新しい形の博物館としてオープンしました。
 また、東京スカイツリーのデザインを監修され、去る7月に清瀬市名誉市民賞を受賞された澄川喜一先生が開設にも尽力されたけやき通りの清瀬ロードギャラリーには、世界的に有名な一流の彫刻作品が屋外展示されています。
さらに、清瀬のけやきホールのエントランスには、澄川先生の作品である壁面レリーフ「清瀬の流れ」と「日・月」が、さらにはけやきホールの緞帳にはケヤキをモチーフにした靉嘔先生の作品があります。

 けやきロードギャラリーを広く知っていただくと共に、文化芸術振興のまち宣言をし、広く内外に文化芸術の発信を進めたらと提案をいたします。


<行政サービス向上のまちづくりについて>

デジタルペン・ソリューションについて
 デジタルペン・ソリューションとは、紙に書いた内容を業務システムで使えるようにするということであります。
 ここ数十年の短期間で、ワープロからパソコンにつながるコンピューターが開発され、文字をキーボードで入力し、紙ではなくデジタルデータで記録する新たな情報の記録方法がもたらされました。そして、21世紀、日本では電子政府、電子自治体の推進を初めとするITへの取り組み基盤が整備され、ITの利活用が進められています。
 しかし、そのような流れの中でも、依然として紙とペンを必要としている業務は残っているわけです。さまざまな人々が訪れる役所などの窓口申請や精密機器を持ち込めないような屋外での保守点検作業、そして電話対応時のメモ書きなど多岐にわたり利用ができるわけです。
 このテーマを取り上げようと思ったのは、先日、テレビで救急医療の現場などで活用し、効果を発揮していることに興味を持ったからでございます。
 デジタルペンを使用するなど、電子自治体へのより一層の取り組みを提案します。現状と今後について見解を伺います。



 



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